住まいの基礎知識 【外壁その1】



■早目の補修と塗り替えを
木造住宅の外壁の仕上げ材には、いろいろなものがあります。従来あった土壁やしっくい塗りは少なくなり、新建材・新工法が多くなってきています。また1軒の家の外壁が、何種類かの材料で仕上げられている場合もあります。

・仕上げ材の種類   
湿式工法 材料を水などで練って、塗る方法。モルタル塗り・しっくい塗り・塗料仕上げ・吹き付け仕上げ
乾式工法 板状になった材料を、釘や接着剤で貼り付ける方法。窯業系サイディング・金属系サイディング・ALC板

 モルタル塗り
セメントと砂を合わせた素材で、防火性にすぐれています。

台雨ではね上がった泥などは、乾いてからほうきで軽く払い落とすか、柔らかいブラシで水洗いします。
太陽光線や外気、雨などによって褪色を起こします。塗り替えは3〜5年ぐらいが目安ですが、地域の環境により外壁のもちが異なります。目立つひび割れが出始めたら、早い時期に専門業者に塗り替えを依頼してください。

外壁にボールをぶつけて遊んだり、衝撃を与えたりするのはやめましょう。モルタル壁を傷める原因になります。

 タイル・石・テラゾー貼り
タイルや石、テラゾー(大理石を粉砕したものと顔料、白セメントを混ぜ合わせたもの)を貼り付けたものです。お手入れが簡単なことと高級感から、人気が高まっています。

タイルの汚れは、水洗いをして落とします。石・テラゾーブロックは、中性洗剤で汚れを落とし、その後水洗いします。

10年ぐらいを目安に、専門業者の点検を受けてください。
近くに大きな木がある場合、まれに外壁が緑色に染まることがあります。また、タイルの表面についた汚れが虹色に見える「虹彩現象」を起こす場合があります。いずれの場合も専門業者にご相談ください。

 しっくい塗り
石灰を主原料とする素材で、亀裂が入りにくいという性質を持っています。耐水性に劣るため、直接雨の当たりにくい軒下などに使われます。

汚れが目立ってきたら、はたきなどの柔らかいもので払い落とします。
8〜10年ぐらいを目安に専門業者に依頼し、塗り替えを行ってください。